6 years, 3 months, 7 days

個人の日記です。

退職日の翌々日、Kaigi on Rails 2023 の場で多くの人に「転職したんですか」と話しかけられた。そうなんです、と答えながら、少しばかりの寂しさはあった。会社名で覚えてもらっているとしても、それすら誇りになることだった。

2017年7月に内定者アルバイトをはじめた。「開発基盤グループ」に憧れていた。エンジニアのためのエンジニアリング! 最近になって Platform Engineering の名が広まり始めているようだが、この会社では当たり前のことだった。なんと素晴らしきことか。

紆余曲折…… 紆余曲折あって2020年度に新卒入社。配属はマーケティングソリューション事業部(広告事業と言ったほうが伝わる)。良きチームメイトと良きマネージャーに恵まれました。終盤はレシピ事業への異動を希望して、会社の本丸であるレシピ検索にがっつり関わることができた。いい話。

6年間の間いろいろあったけれど、会社を中心としたコミュニティはずっと自分にとって大事な「居場所」であり続けてくれた。どっぷりだった。Slack の発言数ランキングで10位より下に落ちたことはほとんどないと思う。

技術的にも多くのことを学んだ。内定者アルバイトをはじめた B4 のタイミングでは Rails すらおぼつかなくて、デプロイメントをちゃんとやる方法もよく知らなかった(同時期の ISUCON で「Ruby ってどうデプロイすればいいんだっけ?」という会話を交わしたのを記憶している)けれど、今ではその辺はだいぶ詳しくなった…… と思う。あと DWH 的なものに触れるのも初めてだったり。大規模なサービスを運用している現場でしか学べないことは多くあった。 (ところで、読み取りが多いアプリケーションの経験に偏っていると言われればそうかもしれない。特性が異なるアプリケーションはまだまだ学びの余地がありそう。しっかりやっていきたい)

Ruby コミュニティとの近さも心地よかった。CRuby コミッターが2人もいるのもそうだし、RubyKaigi 2022, 2023 に参加させてもらえたことで Ruby コミュニティと一気にお近づきになれた…… と思う。あと RubyKaigi 2023 のスポンサーシップのリードを務めたのはめちゃくちゃ楽しかった。企画を考えるのは大変。

2023年6月5日は…… 忘れることがない日になる、と思う。 自分は "対象" にこそならなかったけれども、信頼できるチームメイト、大変な局面を共に乗り越えた仲間、休日も遊びに行くような友達、そんな人たちがいなくなるのは大きな影響があった。

6年3ヶ月7日、学士号と修士号を取れるほど長い期間いた場所。思い出を文章に固定することで、少しでも消えずに残るとうれしい。


この記事は退職日に投稿したことにしています。